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諸行無常とは言うけれど

「おっはよ~ございます」という感じで、その人は県議事務所を訪れる。

コーヒーを飲みながらひとしきり話をした後、「じゃ、また。よろしくおねがいしま~す」と言って事務所を出るのだった。秘書となって6年間、何もないときは月1~2回、選挙が近かったりなどで政治が動いているときは週に2~3回、その人は訪れた。

政治の話だけではなく、生活の話、歴史の話、仕事の話などをたくさん話してくれた。特に、この地域の昔の話は私にとって初めて聞くことも多く、この話を聞いていたおかげで、あいさつ回りの時に役に立ったこともあった。仕事については、「すぐにもうけを考えるのではなく、一つ一つ仕事を積み上げていけ。関係を作っていけ」と具体的に話してくれた。

娘が大学に合格した時、進学先の土地勘もなく、3月下旬であり時期的に余裕がなかったため、下宿先を決めるのが難しかった。その時、その人に相談したら、すぐに東京の知り合いの業者に電話してくれて、そこから1週間くらいで下宿を決めることができた。普通に探していたら見つけられないような、予算に合ったいい部屋だった。お礼に伺ったら、「頑張るように伝えてくれ」と言ってもらい、今も娘はそこから大学に通っている。

地域のこと、陸上競技のこと、空き家対策のことに熱心に取り組まれていた。明るく、元気で、大きな声で話す方だった。いろいろ相談したら、親身になってくれて、知り合いの方を紹介してくれたりした。木更津イオンに行ったら、クロワッサンたい焼きを家族の分まで買ってきてくれて、差し入れてくださった。

急逝の報を受けて、なんだか実感のわかないまま昨夜の通夜、今日の告別式に参列した。眠っている顔は、本当に眠っているだけで、また起きだしてきそうな気配すらしたけど、それは当たり前だが気のせいであり、願望であった。かける言葉も見つからなくて、最後に献花するときに「Hさん、ありがとうございました」としか言えなかった。

私は、これから彼に学んだことをどう実践していけばいいのだろう。軽トラをいつもの場所に停めて、元気よく事務所に入ってこられるお姿を見ることはもうないのだけれど、私の心にはいつも彼がいる。

本当に、ありがとうございました。あまりにも急すぎて、何も言う言葉がみつからないのですけど、安らかにお休みください。

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