私にはまだ早い?

私は今年、50歳。都市部では老害と言われる年齢だが、農村では若手である。普段接する人は、ほとんどが60代以上で70代がボリュームゾーンだ。70代で亡くなっても「まだ若いのに…」と言われるほどである。そんな時、「エンディングノートを書きましょう」「相続について考えましょう」と言っても、なかなか動き出すには至らない。
行政書士に登録して仕事を始めてから、いかにこの世は法律や制度に規定されているかを実感するようになった。普段ほとんど意識しないが、人の身に起こることのほとんどに法律や制度がかかわってくる。たとえば、遺言書についても、民法にこれとこれを自筆で書けば遺言書は完成します、と書いてある。
しかし、これを銀行などで確かなものと使用するためには、家庭裁判所の検認が必要で、その手続きには早くても2~3か月はかかること、また、自筆証書遺言が法的に有効だったとしても、書き方があいまいだった場合、遺産分割に際して相続人間でもめ事が発生することもある。
「うちには財産がないから大丈夫」というのもよくきく話だが、統計的には1000万円までの遺産相続が紛争に発展するケースが多い。そのために、プロがかかわる公正証書遺言がおすすめなのだが、これには相当の力を必要とする。
だから、その入り口としてのエンディングノートなのだ。エンディングノートを書いてみれば、自分の死後、それより前の自分の意思がうまくコントロールできないときに何が起こるか、想像できる。想像できれば、どのように準備をすることが必要か見えてくる。
それを、一人でやるのではなく、ワークショップ形式で実際に書いてみましょうというのが、エンディングノートセミナーなのだ。
「私にはまだ早い」といいたくなる気持ちもよくわかるし、面倒だというのもよくわかる。どうすれば書いてみようとなれるのか、その方法を考えていきたい。











